◆雇用契約書ってなに?
雇用契約書とは、「勤務時間、賃金、休日、退職の扱い」などの労働条件について、
従業員ごとに明示し、労使双方がそれぞれ署名捺印をして内容を確認するための書類です。
記載する事項には、「記載が絶対に必要な5つの事項」と、
「必要に応じて記載する8つの事項」があります。
■ 記載が絶対に必要な事項
1. 労働期間について
2. 就業場所や従事する業務について
3. 始業・終業時刻、残業の有無、休憩時間、休日、休暇、交代勤務について
4. 賃金の計算や支払方法、昇給などについて
5. 退職時の扱いや解雇の根拠について
■必要に応じて記載する事項
1. 退職手当について
2. ボーナスや最低賃金について
3. 食費や作業用品、その他の負担について
4. 安全および衛生について
5. 職業訓練について
6. 労災について
7. 表彰や制裁について
8. 休職について
◆作成は「義務」なの?
労働基準法第15条および労働基準法施行規則第5条により、
労働条件を明示する書面の交付が義務付けられています。
ちなみに、雇用契約書と似た書類として、労働条件通知書というものもあります。
一般的に、雇用契約書は労使双方がそれぞれ署名捺印を行う必要がありますが、
労働条件通知書は企業が従業員に対して一方的に通知する形になります。
なお、法律上、雇用契約書と労働条件通知書のどちらを使用するかの指定はありませんが、
労使双方の署名捺印が必要な雇用契約書の方が、お互いにとってトラブルが少なくなるのは間違いありません。
労働条件を明示する書面の交付を怠ると、
労働基準法第120条により30万円以下の罰金が科されてしまいます!
※参考:労働基準法の罰則
◆どうやって作ればいいの?
①社労士に頼む
社労士に頼めば、だいたい3万円くらいの費用で作成してもらえます。
お金はかかりますが、確実な方法と言えるでしょう。
②自社で作成する
お金をかけたくないのであれば、社内で作成してしまう、という手もあります。
社員数が少ない場合や人事総務担当者がいる場合には、こちらでも十分に対応できるはずです。
インターネット上にも、たくさんの無料テンプレートが存在しています。