こんにちは! Jマッチ事務局、新人スタッフの佐々木です!
最近話題の「IT導入補助金」。勤怠管理ツールからHP制作まで、“かゆいところに手が届く”サービスを導入して補助が受けられるとあって、ITツールを提供する会社も支援を受けたい企業さまも盛り上がっています。
▼前回の記事はこちらから▼
確かに良いことづくめのIT導入補助金なのですが、実際、どれだけの企業がその恩恵を受けられるのかというのは、正直なところ不透明な部分でもあります。
今回はそんな「IT導入補助金」の応募総数や合格率を、補助金・助成金のプロであるJマッチ事務局の社員で予想してみた結果をお伝えしていきます!
審査に通るのは、1万社程度?
当然ながら、応募したすべての企業が審査に通るわけではありません。では実際、どのくらいの企業が補助金を受けられるのでしょうか。
今回の予算の上限は100億円。これを1社あたりの支給額の上限が100万円で割ると、およそ1万社程度しか支給を受けられない計算になります。私は「意外と少ないな」と感じたのですが、皆さんの実感はどうでしょうか。
今これだけ話題になっているので、「支店単位の募集は不可で、1社1回のみの申請」という条件を以てしても、応募総数はかなりの件数に上るのではないかと予想されます。
また、蛇足にはなりますが、1社1回までの申請となると、500以上もあるサービスの中から1つを選びとるのも大変ですよね。審査に通るであろう1万社を、ITツールを提供している企業の頭数である500で割ると、20。つまり、審査に通った企業が各サービスに均等に分かれたとしても、20ほどの受注にしか至らないということです。
審査に通るのも大変ですが、ITツールを提供する企業も激戦が強いられそうです。
合格率は何%? ものづくり補助金のデータで予想してみる
合格する企業数にして、およそ10,000社と予想されるIT導入補助金ですが、その競争率はどのくらいなのでしょうか。
実施初年度ということで明確なデータはないのですが、ものづくり補助金のデータを参考にして、予想を立ててみることにします。
ものづくり補助金は業界内でも、手続きが特に大変な補助金として有名で、申請に至るまでの企業があまり多くありません。
そんなものづくり補助金の平成26年度補正一次公募の応募総数は17,128件、うち合格したのは7,253件、42.3%。平成27年度補正一次公募の応募総数は、24,011件。うち合格したのは、7,729件で、合格率にして32.1%でしたが、応募件数が少ないこともあり、この割合は比較的大きいと言われています。
話題性もあり、ものづくり補助金よりも申請のハードルが低い「IT導入補助金」は、より競争が激化する、と予想しても良いのではないでしょうか。
補助金・助成金のプロフェッショナル、Jマッチ事務局による「応募総数予想」
予算枠や他の助成金への応募状況を参考にしながら、合格率を予想してきましたが、日ごろから数多くの補助金・助成金情報に触れているJマッチ事務局の社員はどう予想するのでしょうか。
ある先輩社員に意見を求めてみると、先にご紹介したようなロジックで考えれば、3~4万社からの応募があり、20%前後の合格率なのではないか、と厳しい見方を示します。
一方、別の社員は、初年度ということもあり、既に締め切れられた初回の応募は7千社程度なのではないか、と予想していました。その場合は、合格率はかなり高くなると思われます。
実際にまだ始まっていない制度なので、当たり前ではありますが、同じ社内でもここまで予想が2極化するとなると、どう転ぶかはやはり一概に言えませんね。いずれにしても“ほどほどの期待”で“しっかりとした早めの準備”をするのが最善と言えそうです。
おわりに
最後にダメ押しで、IT導入補助金事務局に電話をし、予想合格率を聞いてみたのですが、やはり「わからない」との回答をいただきました。6月末の締め切り以後に追加で募集があるかも確認してみたのですが、そちらも未定とのこと。確かに初年度ということもありますし、先のことは誰にもわかりませんよね。
結論から言って「フタを開けてみなければわからない」という結果になってしまいましたが、各社で話題になっている補助金ですし、きちんと準備しておいて損はないでしょう。
Jマッチでは、IT導入補助金はもちろん、その他の補助金・助成金を検討している企業様向けに無料相談会を行っています。応募が始まる4月まではまだ少し時間がありますので、このタイミングで前向きに検討をしてみてはいかがでしょうか。